いかにして円満に相続問題を解決するか?その鍵を握るのは「遺言」

どんなに仲の良い家族であっても、相続の際にはトラブルがつきものです。
場合によっては訴訟や一家離散などの事態を招くこともあり、これはどんな家庭でも他人事ではありません。

言い方は酷ですが、お金のことで揉めるのは醜いものですし非常に心苦しい問題でもあります。
では、どうすれば円満に相続問題を解決することができるのか?

その鍵を握るのが「遺言書」です。

遺言書こそが円満相続のカギ

意外に思われるかもしれませんが、日本国内では生前に遺言書を書き残しておく方が全体の数%しかいないと言われています。
欧米・欧州諸国では実に半数以上の方が遺言書を残しており、ほぼ慣習と化していますが、日本でこれが浸透しないのは危機感がないのか、それとも家族を信頼しているからなのか……。

仏のような人間が大金を目の前に鬼と化すことは珍しくありません。
どれだけ絆の深い、仲の良い家族であっても大金がかかる相続ではほとんどの場合トラブルに発展してしまいます。

これでは、財産を残して天国へと旅立つ相続主の方も浮かばれないというものです。

とはいえ相続主にも一切非がないとも言い切れず、この問題は遺言書を残すことで多くは解決します。
逆にいえば、相続主の遺言が無いがために不要な争いを招いてしまうのです。

「遺言書を書いて下さい」というと殆どの方が「まだ元気だから」「私はまだ死なない!」といったことを言います。
確かに自分が死ぬことを前提に物事を進めるというのはあまり気分の良いものではありません。
しかし、いつ何が起こるかわからないのが人生。

本当に残された家族のことを思うのであれば、健康で元気なうちに遺言書を残しておくことは忘れないでおいてほしいものです。